[2015年10月14日]
森に降る木の実を森の聞きゐたり
村越化石(1922〜2014)
木の実が秋の季語。木の実独楽、木の実降る、木の実落つなども同意の季語です。
楢、櫟(くぬぎ)、椎、橡(とち)、胡桃など、堅い大小さまざまな木の実の総称です。
「木の実落つ」「木の実降る」は、木の実が熟して自然に落ちる様子を言い、「木の実雨」「木の実時雨」と形容されこともありますね。
この句の森の中で聞いているのは、木の実の落ちる音でしょうね。考えるまでもなく、森が森の中で木の実の落ちる音を聞いていることは当たり前ですが、そういってしまえば何の面白さもありません。静寂の中の動ととらえるのが素直なあり方でしょうね。
今日は、鉄道の日。
作者むらこし・かせきの紹介は、2005年3月5日を参照。
(出典:石 寒太著「よくわかる俳句歳時記」、ナツメ社、2010年刊)
・ラグビーの日本チームが帰国しました。日本中は大騒ぎですね。ラグビーブームはしばらく続きそうです。ところでキッカーの五郎丸選手のボールを蹴る時のポーズは、仏教の「印を結ぶ」でしょうね。両手を様々に組み合わせて象徴的に表現しています。
秋天や印を結んでボール蹴る 風伯
投稿者 m-staff : 2015年10月14日 09:58
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