[2015年10月22日]

里親にひと筆記す夜寒かな

戸板康二(1915〜93)

夜寒(よさむ)が秋の季語。宵寒も同意の季語です。
部屋にいてもいつしか忍び込んでくる夜の寒さを言います。
作者は、演劇雑誌の編集者を経て演劇評論家になり、小説では直木賞作家、俳句は文人句会の常連でした。エスプリの効いた「ちょっといい話」などの随筆で多くの読者を得ていました。
この句は、作者の祖母が創立した戸板女子短大の図書館に蔵書を預けることから生まれました。現在でも戸板女子短大の八王子にある図書館の分室には「戸板康二文庫」として、演劇、文学、芸術、民俗学、日本史関係の約13,000冊の蔵書が保管されています。
本を預けた里子が里親に、自らの蔵書の中から必要があって「ひと筆記き」して本を借りたことが主題ですね。これは、里子が里親の家で元気に育てられているのを見に行った気持ちとよく似ていると書いています。夜寒がとても効いていますね。
作者といた・こうじの紹介は、2012年5月18日を参照。
(出典:戸板康二著「俳句・私の一句」、主婦の友社、1993年刊)
・今年も24日から日本シリーズ開幕。さて、巨人の野球賭博事件、日本野球機構は、第三者委員会を作って真相を究明すべし。この裏には必ず暴力団の資金源があります。

投稿者 m-staff : 2015年10月22日 09:47

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