[2015年10月24日]

りんご食みいちづなる身をいとほしむ

桂信子(1914〜2004)

りんご(林檎)が秋の季語。林檎園も同意の季語です。
作者は、結婚2年後に夫と死別しています。実家に戻り、以後は職を得て自活しました。この句集では、残された若妻が全身で感じ取っている悲しみに溢れています。あまりにも早い夫の死を、若い肉体と精神が納得できずに歎きを句に吐き出しているような感がありますね。
この句でも「りんごを食(は)み」ながらも、この気持ちをどこにぶつけるべきか、仕方がない、林檎でも齧って憂さを晴らそうかといったところです。りんごが青春ですね。
この句は、1949(昭和24)年刊行の句集「月光抄」に所収されています。
今日は、霜降(そうこう)。24節気の一つで霜が降るほど寒くなった時期と意味。
作者かつら・のぶこの紹介は、2005年6月4日を参照。
(出典:大岡 信著「第十 折々のうた」、岩波新書、1992年刊)
・日本シリーズが今日から始まります。予想では、総合力のソフトバンクがヤクルトを圧倒しています。しかし、勝負事は終わるまでわかりません。俳句では、「日本シリーズ」を秋の季語にしたいという俳人がいましたが、なかなか歳時記に定着しないようです。

投稿者 m-staff : 2015年10月24日 09:06

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