[2015年11月17日]

菜を洗ひ冬野の水を皺にする

古舘曹人(1920〜2010)

冬野が冬の季語。冬の野、冬の原、冬の道、雪野、雪原なども同意の季語です。
冬の野原のことで、枯れ果てた荒涼とした感じの野原ですが、枯野というにはちょっと違った光景ですね。枯野は見る目が地上の枯れの方に向けていますが、冬野は田畑を含めてもっと広く見た感じを言います。冬の寒さ、わびしさを主体に描く野の様子です。
この句は、冬野の川でしょうか、菜っ葉を一生懸命に洗っているその向こうには、茫漠と冬野が迫って来る様子が伝わってきますね。
同じ作者に次の句があります。
雪の野のいま夕鶴に波うてる  曹人
雪野の夕べに、鶴が羽を大きく広げ遊弋しています。
作者ふるたち・そうじんの紹介は、2007年1月14日を参照。
(出典:蝸牛社編集部編「新季寄せ」、蝸牛社、1995年刊)
・13日に起きたパリの同時多発テロに対して、フランスはISと全面対決の様相を呈しています。何が起きるか予断の許さない状況になってきました。

投稿者 m-staff : 2015年11月17日 09:54

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