[2016年03月02日]

人妻に春の喇叭の遠く鳴る

中村苑子(1913〜2001)

春が春の季語。
この句は、一読してはじめは意味がよくわかりませんでした。出征した夫を待っている留守家庭の妻の話であるとわかり合点が行きました。
喇叭は、金管楽器の総称。軍隊の喇叭やトランペット、ホルンなどがそれに当たります。喇叭は、士気を鼓舞するのに効果があって、「春の」と限ればその感じはますます強くなります。
「人妻」とは、もちろん結婚して家庭に入ったひとのこと。社会からは遠ざかった人かもしれませんが、けれども戦争の行方は気になります。家庭にある限りは直接戦争に関係ありませんが、夫は戦場に赴いています。
ここでの作者は、人妻時代を回想しています。20歳の時に新聞記者と結婚して13年間の人妻生活を送りますが、その夫は戦死してしまいます。
この句の喇叭が「遠く鳴る」というのは作者の気持ちの休まらない精神状態を詠っていますね。
作者なかむら・そのこの紹介は、2005年3月25日を参照。
(出典:村上 護著「きょうの一句」、新潮社、2005年刊)
・練習試合でイチローがヒット1本。2打数1安打。アメリカ大統領選挙に向けた候補者選びで、民主党はヒラリーがサンダースをリード。
共和党はトランプに勢いがあります。

投稿者 m-staff : 2016年03月02日 09:49

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://yasumasa.jp/nmt/mt-tb.cgi/5472