[2016年05月13日]

くもの糸一すじよぎる百合の前

高野素十(1893〜1976)

百合が夏の季語。山百合、白百合、鬼百合、姫百合、笹百合、鹿の子百合、鉄砲百合なども同意の季語です。
百合の花期は、5月から8月、強い芳香を放ち、多くの人に親しまれていますね。日本は百合の種類が多く、百合王国として有名です。
作者はお医者さんでもあり、物を見る目の微細にして的確な点は抜群の印象。さらに表現に当たっては省略法に天性の勘が働いています。この句では、屹立する百合の前を横切る蜘蛛の糸を見て、弱弱しい糸一本が句の世界を一筋で支えて見事な写生になっていますね。
この句は、1947(昭和22)年刊行の句集「初鴉」に所収されています。
作者たかの・すじゅうの紹介は、2005年2月23日を参照。
(出典:大岡 信著「第三 折々のうた」、岩波新書、1983年刊)
・今年も6月の各社の株主総会では、業績の良い所、悪い所で様々なドラマが生まれます。巨大化した企業の経営者は、本当に目の届かないところだらけ、心配で夜も眠れそうないと言います。

投稿者 m-staff : 2016年05月13日 09:43

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