[2016年06月23日]

やませ吹くこの世の虚実削ぎたてて

佐藤鬼房(1917〜2002)

やませが夏の季語。山瀬風(やませかぜ)、山背風(山背風)も同意の季語です。
「やませ」は、古くは山を越えて、山並から直角に吹いてくる風のことですが、いまでは北海道から東北地方に吹く冷たい北東風、ないしは東風を言います。夏期にオホーツク海高気圧が発達して三陸沖まで広がり、北日本一帯に山背を吹き付ける年があります。この冷害をもたらす風が「やませ」で「餓死風」「凶作風」とも呼ばれます。
この句では、この風によって多くの苦しみがあると述べています。昔は凶作によって多くの娘が売られてゆきました。日本が大陸に進出してゆく遠因にもなっていましたね。
作者さとう・おにふさの紹介は、2005年3月28日を参照。
(出典:村上 護著「今朝の一句」、講談社、1995年刊)
・梅雨前線のいたずらで日本各地に豪雨をもたらしています。毎年のことと言いながら、被害の少ないことを祈ります。

投稿者 m-staff : 2016年06月23日 09:26

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