[2016年10月19日]

あらぬ方にべつたら市の月ゆたか

横山白虹(1899~1983)

べつたら市が秋の季語。
今日と明日は、東京日本橋のべったら市。中央区日本橋本町3丁目の恵比須神社の周辺に市が立ちます。以前に勤めていた会社が本町3丁目にあったので、この時期は、オフィイスの中まで麹の匂いが充満しました。
もとは恵比須講に用いる土焼きの恵比須大黒や雑器を売る市でしたが、いつからか浅漬け大根を売るようになりました。この浅漬け大根に麹がべったりついているところから、「べったら市」と呼ばれるようになりました。この「べったら」を買った人たちが、それを掲げて「べったら」「べったら」と叫びながら人込みを駆け巡り、万一この麹が衣服についても文句はつけなかったと言われています。
この句は、にぎやかにべったら市が立っている町中の上に、豊かな月があらぬ方から上がってきた、と詠っています。実際は、ほとんどこのころは天気が悪く、雨の日が多かった記憶がありますね。
作者よこやま・はっこうの紹介は、2005年1月2日を参照。
(出典:「日本大歳時記」、講談社、1981年刊)
・広島の黒田投手が今季限りで引退へ。チームは22日から、日本ハムと日本シリーズに挑みます。大リーグではドジャースとヤンキースに所属、プロ20年間で日米通算203勝、アメリカに行ってから努力して名声を勝ち取りました。見事、喝采。

投稿者 m-staff : 2016年10月19日 09:56

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