[2016年10月23日]

稲妻や世をすねてすむ竹の奥

永井荷風(1879~1959)

稲妻が秋の季語。稲光、稲の殿、いねつるみ、いなつるび、いなたまなども同意の季語です。
秋の夜、はるかな空に電光が走ることがあります。これは雷雨に伴った電光のことではありません。秋の夜空に見える閃光が稲妻です。この電光が稲を実らせるという古くからの信仰があって秋の季語として定着しています。稲光が稲を実らせるわけではありませんが、雷電現象の多い年は豊作であるということからきているのでしょうね。
この句では、「世をすねてすむ」から、作者の「偏奇館(へんきかん)」が想われ、作者自身の性行を重ねて受け止められます。昔の賢者は竹林に隠れて住み日々を送りましたが、作者は世間から受け入れられないことを不満に思い、人に従うことを嫌って竹の奥に住んでいるのだと賢者と自らを対比させて自らの生き方を披歴しています。「稲妻」が効いていますね。
今日は、霜降(そうこう)。秋の末で、「しもふり」とも言いますね。
作者ながい・かふうの紹介は、2005年1月8日を参照。
(出典:関森勝夫著「文人たちの句境」、中公新書、1991年刊)
・日本シリーズの第1戦は、大谷投手が打たれて広島の勝ち。日本ハムは目算が崩れましたが、これからどう立て直すかが見ものですね。海の向こうのナショナルリーグは、カブスがどうやら勝ち上がり、アメリカンリーグのインディアンスとワールドシリーズで対戦することになりそうです。今年のカブスはマッドン監督の采配が見事ですね。

投稿者 m-staff : 2016年10月23日 10:03

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://yasumasa.jp/nmt/mt-tb.cgi/5729