[2016年11月20日]

溶接の火走る見よや冬鴎

佐藤鬼房(1919~2002)

冬鴎が冬の季語。冬の鴎も同意の季語です。
冬鴎は、寒さの厳しい冬の海に飛んでいるカモメ科の鴎、背黒鴎、鷲鴎、白鴎などがこれに当たります。いずれも冬鳥で、秋には川の河口、港、海岸に渡来して、小魚や魚の加工場から出るあらなどを餌にして暮らしています。
夏の空に飛んでいる鴎はまったく清々として爽やかな印象がありますが、冬の鴎には荒涼とした雰囲気が漂いますね。
この句では、港に造船所があり、そこでは溶接の火花が飛んでいます。厳しい自然で生きている鴎に、その荒々しい火花を見よと問いかけています。
作者さとう・おにふさの紹介は、2005年3月28日を参照。
(出典:辻 桃子監修「俳句の鳥」、創元社、2003年刊)
・昨日は雨の中、横浜で句会。25名集まりました。初めに吟行がてら港を散策して集合し、およそ100句から選句しました。
馬車道に探す明治や年惜しむ  風伯
冬かもめみなと遊覧欠航中

投稿者 m-staff : 2016年11月20日 09:35

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