[2016年12月17日]

夢に見れば死もなつかしや冬木風

富田木歩(1897~1923)

冬木風が冬の季語。冬木、冬木影、冬木道、冬木中、冬木原なども同意の季語です。
冬木は落葉樹、常緑樹の別を問わずに、冬の木すべてを総称する言葉、連想としては、葉の落ちつくした裸木が浮かびます。特に、道、影、宿とか付くとそのような印象を受けます。そのうえ、形のはっきりした光景ですが、どこか感傷の尾を引いて、それぞれの世代に様々な思いをもたらしますね。
この句の作者は、26歳の時に、関東大震災で横死をしました。幼児の頃に病にかかり歩行不能となり、小学校にも入れませんでした。貧乏のどん底で母親と二人暮らし。覚めているときは孤独にさいなまれ、現実はまさに冬木の風の厳しさでした。
特異な句風をもって境涯作家とたたえられました。
今日は、羽子板市18日まで。東京の浅草寺境内で開かれます。
作者とみた・もっぽの紹介は、2005年7月28日を参照。
(出典:「日本大歳時記」、講談社、1981年刊)
・今日は横浜で句会、そのあと忘年会。楽しく遊んできましょう。

投稿者 m-staff : 2016年12月17日 08:53

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