[2016年12月20日]

この木戸や鎖のさされて冬の月

榎本其角(1661~1707)

冬の月が冬の季語。寒月、冬三日月、月冴ゆる、月氷るなども同意の季語です。
寒々と冴えわたった冬の大気中に輝く月の透徹した物寂しさは、ほかの季節の月からは味わえない日本の冬ならではの光景ですね。
作者は、徳川綱吉の時代に活躍した俳人。東京・日本橋に生まれ、俳諧は14歳ごろ芭蕉に入門。以後、服部嵐雪とともに蕉門の最古参として活躍しました。
この時代の江戸市内は、町々の境に木戸をつくり、夜は通行禁止になりました。急用の人のみ通行が許され、ときに時間を忘れて酒を飲んだかして、気が付いてみれば、木戸は鎖(じょう)が確り閉ざされていて、急に酔いがさめてしまいました。どうしたものかと空を見上げれば、いかにも寒々しい冬の月があると詠っています。
作者えのもと・きかくの紹介は、2005年8月10日を参照。
(出典:「日本大歳時記」、講談社、1981年刊)
・年賀状を書き始めました。このと何年かは、およそ100枚、表書きはすべて手書きにしてみました。一人一人の顔を思い出しながら一字一字を丁寧に書くことを心がけています。

投稿者 m-staff : 2016年12月20日 09:28

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