[2017年02月12日]

蕗の薹ちんちんちんと踏切が

村山古郷(1909~86)

蕗の薹(ふきのとう)が春の季語。春の蕗、蕗の芽、蕗の花も同意の季語です。
春になると、まだ雪の残っている川べりや土手に蕗の薹が顔を見せてくれます。地中から卵形をした緑色の花茎を出しますが、これが蕗の薹です。大きな薄緑色をした鱗のような葉に幾重にも包まれていて、摘んで食べるとほろ苦い味がして、焼いたり蕗味噌にしたり、てんぷらなどにして春の食卓を飾りますね。
この句は、人家外れの無人踏切でしょうか、通行人に注意を喚起する「ちんちんちん」の音が聞こえます。それに対して、作者は、偶然、通過する電車を待つ間に、土から頭をもたげた蕗の薹の花芽を見つけました。早春に出会った心の躍動、その一切を省略し表現せずに、蕗の薹と踏切の音で表現していますね。
今日は、初午。全国の稲荷神社の祭礼。
作者むらやま・こきょうの紹介は、2006年5月19日を参照。
(出典:村上 護著「今朝の一句」、講談社、1995年刊)
・いま一番心配なのは、日本海側に降る雪の重さ。12日中も雪が降るので、建物の倒壊になる可能性があります。例年の10倍の降雪量にいましばらく警戒が必要ですね。

投稿者 m-staff : 2017年02月12日 10:08

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