[2017年04月06日]

世にさかる花にも念仏申しけり

松尾芭蕉(1644~1694)

花が春の季語。花盛り、花の陰、花の雲、花明り、花の宿、花の寺なども同意の季語です。
俳句では、花と言えば桜のこと。日本の花の美しさの象徴として、そこに言霊が宿すかのように、いつ頃からか桜の花が、花の中の花を表すようになって定着しました。
作者は、満開の桜を見ながら、その美しさのゆえに完璧な存在の姿を見たのでしょうね。日本人は八百万の神々を作り出しました。念仏とは、心に仏や功徳を観じて、口に念仏を唱えることです。桜に対して神とか仏とか思うことは、私たちのよって来るところですね。
作者まつお・ばしょうの紹介は、2005年2月1日を参照。
(出典:村上 護著「きょうの一句」、新潮社、2005年刊)
・詩人・大岡 信さんが5日、86歳で亡くなられました。以前から体調が悪いと聞いていましたが、卒然と逝かれました。本自選歳時記では、「折々のうた」から多くの句を参考にさせていただいております。今日の句は図らずも芭蕉の念仏の句です。合掌。

投稿者 m-staff : 2017年04月06日 09:36

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