[2017年10月11日]

捨案山子両手ひろげて生きてをり

河野南畦(1913~95)

捨案山子(すてかがし)が秋の季語。案山子、かかしも同意の季語です。
農作物を鳥獣の害から守るるために、竹または藁などで作られた人形のこと。これに蓑笠を着せたり、ボロをまとわせたりしたものを田畑の畔などに立てて鳥獣を脅かします。かがしと濁るのが正しく、その語源は、もと鳥獣の毛や肉を焼いて、その悪臭によって害を防いだことによります。
案山子は稲などの取入れが済めば、たいていは用済みになれば捨てられます。しかし、神の依り代と言って、田から庭に移して祭る地方もあります。
この句では、そうした神事を事揚げしないまでも、すべてが実利主義であることへの世の中に対して疑問を呈しています。弱者の側に立っての句であることがわかりますね。
作者こうの・なんけいの紹介は、2005年7月21日を参照。
(出典:村上 護著「今朝の一句」、講談社、1995年刊)
・大リーグのプレイオフは、ダルビッシュと前田の活躍で、ドジャースがダイヤモンドバックスに3連勝。アメリカンリーグとナショナルリーグから1チームを選び、ワールドシリーズは25日から開幕の予定です。野球が一番面白い時期ですね。

投稿者 m-staff : 2017年10月11日 09:51

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