[2018年08月20日]

舟虫の畳をはしる野分かな

久保田万太郎(1889~1963)

野分(のわき)が秋の季語。野わけ、野分雲、野分だつ、野分跡、野分晴れなども同意の季語です。
今では、台風という言葉が使われますので「野分」という言葉は日常には使われませんね。しかし、俳句の中ではやはり「台風」というよりは「野分」が顔を聞かせています。
この句は、船宿か、海浜にある料亭の小座敷を想像させます。海は荒れて高波が立ち、激しい風に雨戸を下ろしている家もあります。
その不気味な雰囲気の中を、舟虫が一匹畳をすばやく横切ってゆきます。野分と舟虫、動中の動、ただその中を時間だけが過ぎてゆきます。
作者くぼた・まんたろうの紹介は、2005年1月6日を参照。
(出典:「日本大歳時記」、講談社、1981年刊)
・台風19号に続いて20号が日本に近づく恐れがあります。甲子園の高校野球は今日準決勝、明日が決勝。台風の来ないうちに無事優勝旗が故郷へ帰れますように。

投稿者 m-staff : 2018年08月20日 09:45

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