[2019年04月03日]

お玉杓子あそぶ古墳の影の中

大串 章

お玉杓子が春の季語。蝌蚪、蛙子、蛙の子、蛙生る、蝌蚪生る、蝌蚪の紐なども同意の季語です。
蝌蚪という漢字は、中国の上代に、竹簡に漆の汁をつけて文字を書き、その字の形は、頭が大きく尾が小さい、お玉杓子に似ていたので、そう名付けられ、それを明治以降の俳人たちが音読し利用したものです。春になると、産卵された寒天状のものに包まれた卵は蝌蚪の紐、数珠子と言いますが、それが十日後、頭、胴、尾の区別ができ、十四日後には鰓が出来、被膜を破り、泳ぎ出ます。その後、蛙になります。
この句の古墳はどこでしょうね。古墳にたまった水溜りの影の中でお玉杓子は元気に泳いでいますね。
作者おおぐし・あきらの紹介は、2006年10月30日を参照。
(出典:「合本 俳句歳時記第三版」角川書店、2003年刊)
・「令和」の考案者と言われる中西 進氏の著作を1月に3冊読みました。「ことばのこころ」、「日本人の愛したことば」、「辞世のことば」で、日本語の美しさを探るとともに日本人とは何かに言及しています。

投稿者 m-staff : 2019年04月03日 09:39

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://yasumasa.jp/nmt/mt-tb.cgi/6789