[2019年04月29日]

行春のすでにしてわれかすかなり

野見山朱鳥(1917~70)

行春(ゆくはる)が春の季語。行く春、春の名残、春の別れ、春の限り、春の果、春逝く、春を送る、春尽、春尽くなども同意の季語です。
行春は梅が咲き、鶯の声がして、桜の花を楽しんだ春が、まさに過ぎ去ろうとしているときのことを言います。人々の心を捉えてきた春は、いつの間にか移って行きます。どこかに詠嘆がこもりますね。美しい明るい春への惜別の気持ちが伝わってきます。
この句では、行く春を惜しむ作者は、すでにして病もすすみ、かすかになっていると詠嘆しています。
今日は、昭和の日。日付は2006年まで「みどりの日」。2007年から「昭和の日」。昭和天皇の誕生日。「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いを致す」日とされています。
作者のみやま・あすかの紹介は、2005年4月19日を参照。
(出典:角川春樹著「合本俳句歳時記」、角川春樹事務所、1998年刊)
・天皇陛下は明日退位され、平成の時代は終わります。退位を前に、明日5時から天皇の退位の儀式「退位礼正殿の儀」が行われます。翌5月1日に皇太子が即位します。これら一連の儀式が滞りなく行われるようにするために、関係者の準備と実施がいかばかりを想像するだけで緊張しますね。無事に終わることを祈ります。

投稿者 m-staff : 2019年04月29日 09:43

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