[2020年01月30日]

吉良さまを敬ふ寺の藪柑子

能村登四郎(1911~2001)

藪柑子(やぶこうじ)が冬の季語。やまたちばな、藪たちばな、あかだま、蔓柑子なども同意の季語です。
藪柑子は、茎を這わせて群生しています。ヤブコウジ科の常緑小低木。山中の木陰に自生していますが、庭の根締めや盆栽、それに正月用の飾りにも使われます。冬になると可愛い小さな赤い実を実らせ、光沢のある常緑の葉と実がたちばなに似ているところからこの名前がついています。
この句の「吉良さま」は、吉良義央(よしなか)のこと。江戸中期の高家で上野介とも言います。1701(元禄14)年、勅使接待役浅野長矩(ながのり)をはずかしめ、江戸城殿中で刀傷せられ、長矩の遺臣大石良雄らに打ち取られました。
この句の寺は、愛知県西尾市の吉良家の菩提寺である華蔵寺(けぞうじ)を指しています。地元では、数々の善政を敷いた名君として敬(うやま)い慕われています。
作者のむら・としろうの紹介は、2006年8月20日を参照。
(出典:角川春樹著「合本俳句歳時記」、角川春樹事務所、1998年刊)
・新型ウイルス肺炎が猛威をふるっています。それによって根拠のないのに言いふらされる流言飛語があちこちで噂されています。困ったものですが、デマに翻弄されるのは、それだけ不安な状況だからでしょうね。政府などの情報公開が大事です。

投稿者 m-staff : 2020年01月30日 09:14

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