[2020年03月18日]

海女あがり来るかげろふがとびつけり

橋本多佳子(1899~1963)

かげろふ(陽炎)が春の季語。野馬、糸遊、遊糸、かげろひも同意の季語です。
春のよく晴れたのどかな日に、地面から蒸気が上がって、空気がゆらぎ、風景がもやもやしているのを見ることがあります。これが「陽炎」ですね。詩歌の歴史の中に多くの題材として取り上げられてきました。古くは「かぎろひ」といい、「陽炎燃ゆる」「陽炎へる」「陽炎ひて」「陽炎立つ」「陽炎揺る」などと使い、言い換えも多くみられます。
この句では、のどかな春の海から、上がってきた海女に、陽炎が飛びついたように見える、と詠っています。
作者そうま・せんしの紹介は、2005年5月2日を参照。
(出典:平井照敏編「新歳時記」、河出書房新社、1989年刊)

投稿者 m-staff : 2020年03月18日 18:23

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://yasumasa.jp/nmt/mt-tb.cgi/7201