[2020年03月29日]

霾るや電車は夕日に突入す

新海あぐり

霾(つちふる)が春の季語。黄沙、黄砂、黄塵万丈、薶(ばい)、蒙古風、つちかぜ、よなぐもりなども同意の季語です。
春になって、まだ草も生えそろわないころの中国北部やモンゴル地方では、強い風に砂が吹き上げられて、空を覆う現象が起きます。その空に舞い上がった砂は、太陽の光を鈍くして、一面にわたって黄褐色になりますが、これを気象用語で「黄砂」と呼びます。昔からこの砂が上空の西風に乗って、日本の特に九州地方に下降してきます。
この句の「霾る」は「土降る」を意味しています。大風によって吹き上げられた土砂、特に黄砂の中へ、夕日を浴びて電車が突っ込んでゆくと、ダイナミックに表現しています。
作者しんかい・あぐりの紹介は、2005年3月30日を参照。
(出典:新海あぐり句集「悲しみの庭」、朝日新聞社、2001年刊)
・今日の横須賀は雨。低気圧と寒気の影響で、関東の北部や甲信の山沿いを中心に雪が降っています。平野部でも積雪があるようです。新型コロナウイルスの影響で外出自粛が要請されていますから自宅でゆっくりされるといいですね。イタリア、スペインで死者が急速に増えています。

投稿者 m-staff : 2020年03月29日 09:52

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