[2020年05月08日]
葉桜一樹もて覆ふべし女人堂
吉野義子(1915~2919)
葉桜が夏の季語。
桜は花時を過ぎて余花となるころから、もとの静けさに戻り、訪れる人が少なくなりますね。新緑の萌えたつ桜並木を歩くと、青葉、若葉がトンネルとなり、吹き抜ける風に葉をそよがせます。桜が蒼ざめいたるような気持ちになります。
この句の「女人堂」は、高野山にあり、女人禁制の霊地で、その境外に設けて、女子が参詣して読経や念仏をするお堂を云います。その葉桜となった桜一樹で、女人堂を覆いつくしてほしい、と念じています。
今日は、世界赤十字デー。本部はジュネーブ。
作者よしの・よしこの紹介は、2007年7月28日を参照。
(出典:角川書店編「合本 俳句歳時記第三版」、角川書店、2003年刊)
・外交評論家の岡本行夫さんが新型コロナウイルスに感染し、4月24日に亡くなりました。享年74歳。以前、仕事の上で何度かお会いしてお話しすることがありました。よい意味での愛国者で、安定した日米関係の構築に尽くされました。合掌。
投稿者 m-staff : 2020年05月08日 09:35
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://yasumasa.jp/nmt/mt-tb.cgi/7258