[2020年05月10日]

母の日も身の置きどころ文机

殿村莵絲子(1909~2000)

母の日が夏の季語。
5月の第2日曜日。母の愛に感謝を捧げる日。アメリカの一女性が、亡き母を偲んで白いカーネーションを配ったことに始まります。後に「母の日」に制定されて、世界に広まりました。白は亡き母を偲び、健在の母は赤いカーネーションを胸に付けました。日本では大正時代に始まりましたが、定着したのは戦後ですね。
この句の「文机(ふみづくえ)は、書物を乗せ、また読書に用いる机のこと。書机(しょき)とも言います。この句では、取り分けて「母の日」といっても、作者の身を置いているのは机で、仕事にしがみついていると詠っています。
今日から愛鳥週間。
作者とのむら・としこの紹介は、2005年6月6日を参照。
(出典:角川書店編「合本 俳句歳時記第三版」、角川書店、2003年刊)
・厚労省によると、新型コロナウイルスで人工呼吸器や集中治療室で治療を受けている重症者は、9日までに270人に上ります。回復できることを祈ります。なお、退院した人数は8778人、戦いはまだまだ続きます。

投稿者 m-staff : 2020年05月10日 09:24

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