[2020年06月13日]

額の花夕雲も翔ぶかたちせり

矢島渚男

額の花が夏の季語。額紫陽花も同意の季語です。
紫陽花と並んで、この花はあっさりとした素朴なたたずまいで咲いています。ユキノシタ科の落葉低木。紫陽花の基本種の一つで、梅雨時の代表種ですね。花の中心に細かい粒状の花があり、それを額縁で囲むように紫色の大きい胡蝶花が開きます。紫陽花のように毬状にならずに平ですが、独特の味わいがありますね。はじめの色は白ですが、だんだんと赤みを加えてゆきます。
この句では、額の花が咲いている中で、それに合わせて夕べの雲が翔んで行く、と詠っています。信州の田舎の光景が浮かんできます。
作者やじま・なぎさおの紹介は、2007年11月11日を参照。
(出典:「蝸牛 新季寄せ」、蝸牛社、1995年刊)
・後藤比奈夫に続いて、11日、俳人の鍵和田秞子が老衰で亡くなりました。88歳。合掌。
代表句は「未来図に直線多し早稲の花」。

投稿者 m-staff : 2020年06月13日 10:08

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