[2020年07月01日]
桜の実落ちて安曇の土染むる
河野友人
桜の実が夏の季語。実桜、桜実となるも同意の季語です。
今年も早、7月となりました。このところ明けても暮れてもコロナの話ばかりでいささかうんざりしますね。
夏の桜の木は、茂った葉陰に青い実ができて、育つに従って薄紅に変わり、熟すると黒紫色になります。大きさは小豆粒ぐらいで、さくらんぼとは違って酸っぱくて渋いのでおいしくありませんね。一般に実桜と呼ばれているのは中国渡来の唐実桜のこと。
この句の「安曇(あずみ)」は長野県の安曇野のこと。松本盆地の北側で梓川以北に当たります。リンゴやワサビの栽培で知られています。桜の実が落ちて安曇野の大地を染めていると詠っています。いま、横須賀西公園の桜の実も大地を染めています。
作者こうの・ゆうじんの紹介は、2007年6月4日を参照。
(出典:角川書店編「合本 俳句歳時記第三版」、角川書店、2003年刊)
・中国の「香港国家安全維持法」が成立し、中国の返還から23年目となる7月1日よりも前の6月30日に施行されました。これで「一国二制度」が形骸化されます。滞在する日本人は2万6000人、1400社の日本企業が経済活動をしています。香港の動静が注目されます。
投稿者 m-staff : 2020年07月01日 09:53
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