[2020年07月16日]
竹皮を脱ぐやひかりを撒きちらし
青柳志解樹
竹皮を脱ぐが夏の季語。竹の皮散る、竹の皮、竹落葉も同意の季語です。
「竹の秋」の終わりに、さやさやと新葉になった竹林にひるがえりつつ竹落葉が散ります。筍の成長は盛んで、見る間に伸びて根本から皮を脱ぎます。孟宗竹の皮は黒斑があり剛く、粗毛があるので細工には向きませんが、真竹の皮は包装に使い、草履や傘の材料になります。
この句では、竹林の竹が皮を脱いで、まばゆい光の中で生命力のある姿をさらしている、と詠っています。
作者あおやぎ・しげきの紹介は、2005年10月12日を参照。
(出典:角川春樹編「合本 現代俳句歳時記」、角川春樹事務所、2004年刊)
・6月16日のこの欄で、第163回の直木賞候補に馳 星周氏が「少年と犬」で7回目のエントリーと掲載しました。結果は見事に受賞。初エントリーから23年目の快挙。愛読者の一人としてとてもうれしいことですね。
投稿者 m-staff : 2020年07月16日 09:59
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