[2020年08月09日]

原爆忌使徒のごとくに身灼きをり

小林康治(1912~92)

原爆忌が秋の季語。原爆の日、長崎忌も同意の季語です。
今日は、長崎原爆の日。6日の広島市に続き、9日長崎市にも原爆が投下されました。7万人人命が失われました。6日、9日の両日ともに「原爆忌」といいますが、9日を「長崎忌」とも言います。この日は長崎市を中心に全国的に平和祈願、核廃絶の呼びかけが行われます。
この句の「使徒」は、イエス・キリストが福音を伝えるために特に選んだ12人の弟子のことを指します。ペテロ、アンデレ、ヤコブ、ヨハネ、フィリポ、バルトロマイ、トマス、マタイ、アルバヨの子ヤコブ、タダイ、ユダ(後に裏切って除外される)マッテヤがこれに代わりました。後にはパウロ・バルナバ・イエスの兄弟ヤコブらも同格者として加えられました。
この句では、キリストの12人の使徒のように、身を灼かれて多くの市民が亡くなった、と詠っています。
作者こばやし・こうじの紹介は、2008年8月1日を参照。
(出典:角川書店編「合本 俳句歳時記第三版」、角川書店、2003年刊)
・8日は全国で1568人の新型コロナウイルス感染者の発表。重症者は140人。症状が改善して退院した人などは、3万1966人。熱中症とコロナにご注意ください。

投稿者 m-staff : 2020年08月09日 09:34

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