[2020年08月15日]

赤き蛾の昼いでて舞ふ敗戦日

藤田湘子(1926~2005)

敗戦日が秋の季語。終戦記念日、終戦日、敗戦忌、八月十五日なども同意の季語です。
我が国は1941年12月8日、アメリカ、イギリスなどに対して太平洋戦争を始めましたが、1945年8月14日に御前会議においてポツダム宣言の受諾を決定し、翌15日正午、戦争終結の詔書がラジオにより全国民に伝えられました。満州事変から15年にわたる戦争が終幕した日です。敗戦の日として、俳人によって敗戦日、敗戦忌と呼ぶようになりました。
この句では、敗戦日の昼間に、何を迷ったか赤い蛾が舞っている、と詠っています。
今日は、月遅れ盆。
作者ふじた・しょうしの紹介は、2005年4月22日を参照。
(出典:角川春樹編「合本 現代俳句歳時記」、角川春樹事務所、2004年刊
・太平洋戦争で亡くなった人は約310万人、外地からの引揚者は約660万人。何をおいても戦争はするものではありませんね。

投稿者 m-staff : 2020年08月15日 09:32

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://yasumasa.jp/nmt/mt-tb.cgi/7368