[2020年08月28日]
捨水をこほろぎの嗅ぐ山の暮
進藤一考(1929~99)
こほろぎ(蟋蟀)が秋の季語。蛬(こおろぎ)、ちちろ、ちちろ虫、つづれさせなども同意の季語です。
秋の虫の中で最も身近な虫は蟋蟀でしょうね。初秋から鳴き始め、晩秋まで鳴いています。種類によってはコロコロコロリーンと鳴く「えんまこおろぎ」、リリー、リリーと鳴く「つづれさせ」、ほかにリリリリッリリリリッと鳴くものもあります。
この句では、山での夕方に、捨て水をして、その水の匂いを嗅いでいる蟋蟀となれば、これはいわゆる「台所蟋蟀」でしょうね。同類は、晩秋の夜更けに、町中のマンホールの中で鳴いていますね。いかにも哀れでちょっぴり感傷的になります。
作者しんどう・いっこうの紹介は、2006年7月23日を参照。
(出典:角川書店編「合本 俳句歳時記第三版」、角川書店、2003年刊)
・今日も広範囲で猛暑日の予想。熱中症に警戒を。午後5時から安倍首相が記者会見。コロナウイルスの感染者は、6万6481人、亡くなった方は1254人。政府の適切な対応を望みます。
投稿者 m-staff : 2020年08月28日 09:40
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://yasumasa.jp/nmt/mt-tb.cgi/7386