[2020年09月26日]

白昼の闇したがへて葛咲けり

松村蒼石(1887~1982)

葛咲くが秋の季語。葛の花残るも同意の季語です。
日本全土の山野に自生するマメ科の蔓性多年草。繁殖力旺盛で、3枚に分かれた大きな葉をつけて野をおおい、あるいは藪や木を這いあがり、葉の付け根から花穂を出し、紫赤色の花をびっしりつけます。はびこる葉に隠れて見えにくい花ですが、花そのものは優艶な感じに見えます。秋の七草の一つ。秋の七草は、萩、芒、葛、撫子、女郎花、藤袴、桔梗。
この句の「白昼の闇」は、真昼だからこそ、生まれる闇に焦点を当て、そこに繁茂する葛の花がその闇を従えているように見える、と詠っています。
作者まつむら・そうせきの紹介は、2006年9月23日を参照。
(出典:平井照敏編「新歳時記」、河出書房新社、1989年刊)
・新型コロナウイルスの最新の世界の感染者は3235万6829人、また亡くなった人は98万4813人。WHOは、ワクチン開発前に死者が200万人になる可能性があると発表しています。ワクチンが開発されるまであと9か月かかることを考えればその間に200万人になるとするものです。

投稿者 m-staff : 2020年09月26日 09:46

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