[2020年10月26日]

桐の実のおのれ淋しく鳴る音かな

富安風声(1885~1979)

桐の実が秋の季語。
大きな桐の実が種をまき散らしたあとは、二つに割れたまま木に残っているのを見かけます。その光景は汚れて枯れた淋しい感じがしますね。ゴマノハグサ科の落葉高木。中国が原産地。成長が早いので家具材として植栽されています。桐は初夏のころ、枝先に淡い紫色の筒状の花を咲かせた後、先のとがった卵型の実を結びます。3~4センチのアーモンドのような実は熟すと固くなって二つに裂け、翼のある種を風に乗せて飛ばします。
この句では、桐の実同士がぶつかり合って鳴っている光景と作者の心象風景をだぶらせていますね。
作者とみやす・ふうせいの紹介は、2005年2月6日を参照。
(出典:平井照敏編「新歳時記」、河出書房新社、1989年刊)
・ワールドシリーズは、力と力のぶつかり合い。毎日、楽しんで見ています。現在は、ドジャースが2勝、レイズが2勝の五分。4勝したほうが優勝。今日が天王山でしょうね。

投稿者 m-staff : 2020年10月26日 09:30

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