[2020年11月02日]

黄葉はげし乏しき銭を費ひをり

石田波郷(1913~69)

黄葉(こうよう)が秋の季語。黄ばむ、黄葉(もみじ)なども同意の季語です。
落葉樹は、秋になって紅葉するときに、楓のように赤くなる樹と、銀杏のように黄色になる樹があります。楢、櫟、欅、白樺、栃、栗などの黄色の葉は、紅葉とは別の雰囲気があって美しく感じますね。このように同じ紅葉を区分けする表現は、日本人独特の美意識によるものです。また、街黄ばむ、森黄ばむといった使い方もあります。
この句では、黄葉の激しいころは、乏しいお金を消費しなければならない、乏しい庶民の懐も寂しい限りです。
同じ作者に次の句があります。
病室の中まで黄葉してくるや  波郷
病床にあった作者の胸中やいかに。
作者いしだ・はきょうの紹介は、2005年2月13日を参照。
(出典:石 寒太編「よくわかる俳句歳時記」、ナツメ社、2010年刊)
・昨日、ラスベガスで行われた、ボクシング世界バンタム級統一王者の井上尚弥がオーストラリアのモロニ―を7回ノックアウト。パワーとスピードで圧倒しました。これで20戦20勝、どこまで強くなるかわかりませんね。大阪では、「大阪都構想」が市民によって再び否決され、松井市長は、令和5年4月までの任期を全うして政界を引退すると表明しました。大阪漫才のような政治家ですね。

投稿者 m-staff : 2020年11月02日 09:40

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