[2020年11月25日]

金網にボールがはまり冬紅葉

川崎展宏(1927~2009)

冬紅葉が冬の季語。残る紅葉も同意の季語です。
紅葉の盛りは晩秋ですが、錦木のように冬になってもまだ色をとどめているものもありますね。周囲の枯れ色の中でまだ残る紅は、冷気の強まってくる初冬にひときわ強い印象を受けます。気候温暖な三浦半島では、秋に紅葉をしないで冬になって紅葉するものも多くみられます。
この句の情景は、冬紅葉になった公園で、金網にテニスボールの挟まっているのを見かけたことがあります。実際、テニスコートでなくしたボールを拾わずにプレーを続ける人が多くみられます。その結果、ボールを大事にしない人は試合でも負けることが多いようですね。
作者かわさき・てんこうの紹介は、2006年2月21日を参照。
(出典:石 寒太編「よくわかる俳句歳時記」、ナツメ社、2010年刊)
・50年前の今日、三島由紀夫が自死した日。俳句では、三島忌、憂国忌、由紀夫忌などと呼ばれています。ちょうどそのころは、東京の杉並区高円寺南に住んでいて、雑誌編集の仕事に行っても一日中落ち着かない気分でした。

投稿者 m-staff : 2020年11月25日 09:47

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