[2020年11月29日]
白鳥は悲しからんに黒鳥も
高屋窓秋(1901~99)
白鳥が冬の季語。スワン、大白鳥、黒鳥なども同意の季語です。
白鳥は、夏にシベリアなどで繁殖し、冬に日本にやってくる渡り鳥。東北や北海道の湖沼で冬を過ごすのは大白鳥と小白鳥の2種類。白鳥は、その白い色から清純さが印象的ですね。純白の優美な姿から霊鳥とされ、この鳥を祀る神社も各地にあります。
この句の「黒鳥」は、カモ科の水鳥。全体が黒色で、風切羽は純白。嘴は深紅色。オーストラリアやタスマニアが原産地で、現在はコブハクチョウとともに家禽として飼育されています。ここでは、白鳥と黒鳥のイメージの対比によって、それぞれの生きる悲しみを伝えてくれますね。
作者たかや・そうしゅうの紹介は、2005年4月6日を参照。
(出典:石 寒太編「よくわかる俳句歳時記」、ナツメ社、2010年刊)
・28日は新型コロナウイルスの感染者が1日の発表としては2684人となり、これまでの最高となりました。国内での感染者は14万6214人。亡くなった人は2123人。現在、重症者は440人、過去最高となっています。医療体制の崩壊が心配です。人との接触に十分注意が必要ですね。
投稿者 m-staff : 2020年11月29日 09:31
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