[2020年12月20日]

水仙や束ねし花のそむきあひ

中村汀女(1900~89)

水仙が冬の季語。水仙花、雪中花、野水仙なども同意の季語です。
私に住んでいる三浦半島は、暖地のせいでしょうか、野水仙を良く見かけます。ヒガンバナ科の多年草。野性の水仙は地中海沿岸やイベリア半島が自生地。球根が有毒なのでギリシャ語の「麻酔」の意味からこの名前が付いたといわれています。厳しい冬に開花し、花冠は白、副花冠は黄色で、とても強い香りがします。水仙の名所は福井県の越前岬。ほかの地方にも自生地がありますが、観賞用に栽培され、切り花栽培も盛んに行われていますね。
この句では、水仙の花を束ねたところ、それぞれの花がそむき合ったように見える、と詠っています。可憐であり、気品も高く、香りのよい水仙の特質をよくとらえています。
作者なかむら・ていじょの紹介は、2005年1月4日を参照。
(出典:角川春樹編「合本 現代俳句歳時記」、角川春樹事務所、2004年刊)
・イギリスのジョンソン首相は、新型コロナウイルスの感染が急拡大しているとして、ロンドンを含むイングランドの南東部を対象に、外出制限などの厳しい措置を20日から再導入することを発表しました。急拡大した原因は「変異したウイルスによって起きている、多くの不確定要素はあるが、従来よりも最大70%感染しやすいようだ」としています。日本はこの変異したウイルスが入り込まないようにしなければなりませんね。

投稿者 m-staff : 2020年12月20日 10:05

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://yasumasa.jp/nmt/mt-tb.cgi/7527