[2021年01月17日]

一つ散りて後に花なし冬牡丹

正岡子規(1867~1902)

冬牡丹が冬の季語。寒牡丹も同意の季語です。
牡丹はもともと5月の花ですが、冬に咲くように仕立てることができるようになりました。藁で囲ったり、また温室の中で育てられますが、初夏の牡丹より花は小さく、色は白や紫があります。ボタン科の落葉低木。原産地は中国北西部からヒマラヤ。春に蕾を摘んで、初秋のころ葉を取るなどすると花芽が急速に発達し、冬のうちに蕾を持つようになります。霜囲いの下で咲く2~3輪の小さな牡丹は趣がありますね。
この句では、冬牡丹の一輪が散ってしまい、後には何も残らないと詠っています。今日は、阪神淡路大震災忌。1995(平成7)年1月17日未明に起きた直下型地震。激震は6430余名の命を奪い、約25万棟の住宅を全半壊させた記録的な大惨事。決して忘れることはできません。合掌。
作者まさおか・しきの紹介は、2005年1月20日を参照。
(出典:青柳志解樹編著「俳句の花 上巻」、創元社、2004年刊)
・昨日の「大学入試共通テスト」は文系、今日は理系になります。全国で53万人が受けていて、共通テストはマークシート方式で思考力や判断力がより重視されるようになって難しくなっているようです。私のところでも受験生が一人おり、心配しています。

投稿者 m-staff : 2021年01月17日 10:12

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