[2021年01月23日]

武蔵野を横に降るなり冬の雨

夏目漱石(1867~1916)

冬の雨が冬の季語。寒の雨も同意の季語です。
寒の内に雨が降るのは気温が高いことによります。冬にしてはわりに暖かい気候になると雨が降り、暗い感じですがなんとなく和らいだ気分になりますね。冬の雨といいながら、北国では雨は珍しく映り、やがて雪になることが多くみられます。さあっと通り過ぎてゆく時雨に対して、音もなく冷ややかに長目に降るのを特徴にしています。
この句の「武蔵野」は、関東平野の一部。埼玉県川越以南で東京都の府中までに広がっています。漱石の時代の武蔵野は本当に田舎だったのでしょうね。そこへ横殴りに冬の雨が降っています。「横に降る」という状態がそのまま雨の強さを表しています。
作者なつめ・そうせきの紹介は、2005年2月17日を参照。
(出典:角川書店編「合本 俳句歳時記第三版」、角川書店、2003年刊)
・気象庁の予報の通り、今、横須賀は強い風と雨が降っています。これから24日にかけて、本州の南岸に前線が停滞し、前線上の低気圧が東へと進むので、関東甲信では、23日昼前から雨や雪になるとみられます。交通への影響のほか、路面の凍結による転倒事故や電線や樹木などのへの積雪が心配されます。

投稿者 m-staff : 2021年01月23日 09:56

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