[2021年01月28日]

寒鴉ふりむいて連なかりけり

上田五千石(1933~97)

寒鴉が冬の季語。寒鴉(かんあ)、冬鴉なども同意の季語です。
冬以外の季節は、餌に困らない鳥たちも厳冬期は腹のすくことでしょうね。都市に生活圏を持つ鳥類の中で、くちばしの太さと体の大きさでは鴉にかなう鳥はいません。戸外に出るごみなど狙って、鴉が山から都市に移動して、攻撃的な性格から、犬や猫、時には人を襲ったりします。鴉の知能指数は凡百の人よりも優れているといいます。
この句では、厳冬のころの鴉がいつの間に連れがいなくなったと詠っています。鴉も一羽では寂しい季節ですね。
今日は、初不動。裏の武山の山頂には、三浦半島霊場の一番札所、龍塚山不動院持経寺があって参拝客でにぎわいます。別名「波切不動」ともよばれています。古くから、漁師や廻船の船頭たちが豊漁や海上の安全に霊験があるとされています。
作者うえだ・ごせんごくの紹介は、2005年1月19日を参照。
(出典:角川春樹編「合本 現代俳句歳時記」、角川春樹事務所、2004年刊)
・コロナワクチンの接種が社会問題になっています。新型コロナウイルスを供給する契約を政府と結んでいるイギリスの製薬大手「アストラゼネカ」が日本国内でワクチンの製造を始めると発表しました。同社によると兵庫県にある医薬品メーカーなどのワクチンの製造を委託し、近く、生産を始めるそうです。一歩前進ですね。

投稿者 m-staff : 2021年01月28日 09:42

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