[2021年02月25日]
草萌にかがげば何か影よぎる
鷲谷七菜子(1923~2018)
草萌(くさもえ)が春の季語。下萌、萌、草青む、畦青む、土手青むなども同意の季語です。
冬枯れの大地から草の芽が萌え出ることをいいます。草萌、草青むと同義の季語ですが、草のほうに比重がかかっており、「下萌」は大地のほうに比重がかかっています。この言葉は、古くからひそかに思い焦がれる意味に使われていました。萌え出た草の芽は、暖かな日や雨を受けて勢いよく、緑色を濃くして大地に広がり、春の来たことを知らせてくれますね。
この句では、草萌えに気づいて、かがんで見れば、傍を何かの影がよぎっている、と詠っています。果たして、何の影でしょうね。
作者わしたに・ななこの紹介は、2006年3月9日を参照。
(出典:角川春樹編「合本 現代俳句歳時記」、角川春樹事務所、2004年刊)
・栃木県足利市の山火事は、発生してから4日経ちましたが、鎮火の見通しは立っていないようです。春先の強風が火に勢いを与え、ますます消火を難しくしています。今朝は自衛隊がヘリコプターを使った消火活動を行っています。また、消防も地上から放水活動を行っています。住宅地への延焼の恐れがあるため多くの所帯に避難勧告を行っていますが、予断を許しませんね。
投稿者 m-staff : 2021年02月25日 09:57
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