[2021年03月10日]

水温む静かに思ふことのあり

星野立子(1903~84)

水温むが春の季語。温む水、温む沼、温む池、温む川なども同意の季語です。
寒さがゆるんできて、雪や氷も解け、池や沼などの水に、冬の冷たい感じが消えて、温まってきたことをいいます。日差しも暖かくなり、流れる水もなんとなく輝いて見えますね。そのような水の中では水底に落葉が隠れたりしています。水の流れや清水に手を浸しても、冷たさがやわらいできたように思います。こうした視覚や触覚を通して春の動きの感じられる季語が「水温む」です。
この句では、そのような環境の変化に、柔らかく対応している様子が伝わってきます。何も言わないことで多くを語っていますね。
作者ほしの・たつこの紹介は、2005年2月9日を参照。
(出典:角川春樹編「合本 現代俳句歳時記」、角川春樹事務所、2004年刊)
・国連の放射線の影響に関する科学委員会は、福島第一原発の事故のよる被ばくの状況や影響を分析し、報告書を公表。それによると被ばくと住民の健康への影響について、「被ばくが直接の原因となる発がんなど健康への影響が将来的にみられる可能性は低い」と指摘。これで少しは安心しました。

投稿者 m-staff : 2021年03月10日 09:38

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