[2021年03月13日]

夕月は母のぬくもり花大根

古賀まり子(1924~2014)

花大根が春の季語。大根の花、種大根も同意の季語です。
古くから親しまれてきた大根は、主に冬期ものとされていますが、種を取るために畑に残された大根は、年を越して薹(とう)の立った晩春のころに、白、または淡い紫色をした十字形の四弁の花を開きます。どことなく鄙びたわびしい姿に趣がありますね。もともと種を取るために花を開かしますので、種大根ともいわれます。また、春の七草の一つとして、古歌や古い草紙などにでてきます。
この句は、まことに美しい情景を詠っています。花大根が咲いていて、夕べに見える月が母親のぬくもりとさらりととらえた手腕に共鳴します。
作者こが・まりこの紹介は、2005年10月4日を参照。
(出典:青柳志解樹編著「俳句の花 上巻」、創元社、2004年刊)
・東日本大震災の発生を受けて、新潟大学などが参加した「日本海地震・津波調査プロジェクト」によると、日本海各地の沿岸の地層から海の砂や貝など津波が運んだものとみられる堆積物を8年をかけて調査しました。その結果、北海道の南西部では過去およそ9000年間に20回も津波が押し寄せていた可能性を示す痕跡が見つかったほかに、西日本の日本海側で複数の痕跡が見つかったという事です。

投稿者 m-staff : 2021年03月13日 10:07

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://yasumasa.jp/nmt/mt-tb.cgi/7630