[2021年03月17日]
若草に口ばしぬぐふ烏かな
野沢凡兆(?~1714)
若草が春の季語。草若葉、草若し、新草(にいぐさ)、若草野、若芝、春草、草芳しなども同意の季語です。
春の下萌えの時期を過ぎて、新しく萌え出た草をいいます。似た季語の「草若葉」や、「春の草」よりも瑞々しく、柔らかな生命感を表しています。どこにでもある草ですが、一本一本にそれぞれの特徴があり、様々なことを感じさせてくれますね。
この句では、烏が若草をついばむ様子を、まるで口でぬぐっているように見える、と詠っています。
作者は金沢の人。京都に出て医業を生業にしました。芭蕉とは「おくのほそ道」の旅を終えて京都に来た時、向井去来を介して初対面。客観的な作法で印象鮮明な句風は独自の世界を作っています。
今日から彼岸入り。
作者のざわ・ぼんちょうの紹介は、2007年9月4日を参照。
(出典:辻 桃子監修「俳句の草木」、創元社、2005年刊)
・新型コロナウイルスのうちで、感染力が高いとされる変異や免疫が働きにくくなる「変異ウイルス」は世界の100を超える国や地域で報告されていて新たな段階に入りました。特に警戒が必要な変異ウイルスは、①イギリス型,②南アフリカ型、③ブラジル型。ほかにもいろいろあるようですので、十分な警戒態勢が必要です。
投稿者 m-staff : 2021年03月17日 09:54
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