[2021年03月21日]

春の日やボタン一つのかけちがへ

久保田万太郎(1889~1963)

春の日が春の季語。春日、春日和、春陽、春日影、春日向、春の朝日なども同意の季語です。
春の日は、春の日光と一日を指す二つの場合があります。前者は暖かい日光、後者はのどかに長い一日です。
この句では、春の日の昼頃に外出のために身支度を整えています。ワイシャツを着て、何となく不自然な気がしてボタンを見ると、一つ掛け違っていて、そこには春の日の倦怠感が漂います。ボタン一つ掛け違えることはよくあることです。しかし、そのことを取り上げて詠んでいることに作者の心の持ち方が見えるようです。それは、まるで人生とはこのようなものだという、ある種の諦観が感じられますね。
作者くぼた・まんたろうの紹介は、2005年1月6日を参照。
(出典:「久保田万太郎全句集」、中央公論社、1971年刊)
・東京オリンピック・パラリンピックの大会組織委員会と政府や東京都、それにIOC、IPCの5者会談が行われ、この夏の東京大会には海外からの観客の受け入れを断念することが決定しました。現在の状況では仕方がありませんね。また、観客の上限については4月に改めて方向性を確認して、その後の感染の状況に照らして判断することとしています。

投稿者 m-staff : 2021年03月21日 10:00

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