[2021年05月05日]
手づくりの柏餅とて志野の皿
水原秋櫻子(1892~1981)
柏餅が夏の季語。
こどもの日。端午の節句には必ず祖母が手作りで柏餅を作ってくれました。うるちの粉を練って蒸し、柏の葉に包んで再度蒸した餅菓子。小豆餡や味噌餡を入れて作られるもので、甘さにも独特の風合いがありますね。江戸時代から端午の節句に粽と一緒に供えられる習慣があります。柏は、もともと葉守の神が宿るといわれていて、男子の節句の風習に加味されたものとされています。
この句の「志野」は、志野焼のことで、桃山時代に美濃で焼かれた陶器を指します。白釉を厚く施し、下に鉄で簡素な文様を描いた絵志野が多くみられます。この句ではその志野焼の皿に手作りの柏餅を乗せたまことに風流な句に仕上がっていますね。
今日は、立夏。暦の上では夏。今年の夏は極めて暑くなりそうです。
作者みずはら・しゅうおうしの紹介は、2005年1月17日を参照。
(出典:「新版・俳句歳時記第二版」、雄山閣、2003年刊)
・大阪や兵庫ではコロナウイルスに感染して入院待機中の高齢者が自宅で死亡するケースが増えています。いずれも70代以上の高齢者。危機的な医療提供体制です。これは災害級の非常事態です。何らかの対策が必要ですね。
投稿者 m-staff : 2021年05月05日 09:03
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