[2021年05月09日]

三井寺や日は午にせまる若楓

与謝蕪村(1716~83)

若楓が夏の季語。楓若葉、青楓も同意の季語です。
若葉が萌え出た楓のこと。初夏の風に揺らぐ薄緑色の若葉は明るくて目覚めるばかり、秋の紅葉にも匹敵します。初夏の樹々の中でも抜きんでて清らかな美しさを持つ楓は、古今集にも多く取り上げられていますね。カエデ科の落葉樹である楓類は、紅葉が美しいので秋の季語とされています。特に、初夏の楓は、葉が複雑に重なり合って格別な趣があります。深く切れ込んだ葉の形を蛙の手に見立てた「かえるで」から楓という名前が付いたといわれています。
この句の「三井寺」は、琵琶湖を見下ろす大寺で、天台宗門宗の総本山、滋賀県大津にあります。この句では、午(ご)になるころの三井寺の若楓は、瑞々しくまことに見事な輝きを見せている、と詠っています。
今日は、母の日。大相撲5月場所初日。
作者よさ・ぶそんの紹介は、2005年2月19日を参照。
(出典:「日本大歳時記」、講談社、1981年刊)
・新型コロナウイルスの感染者が8日、全国で7000人を超えました。7000人を超えたのは1月16日以来で、かくちで過去最高となる発表が相次いでいます。これは変異ウイルスへの対応が生ぬるいことによります。重症患者が1131人、医療体制の拡充が必要ですね。

投稿者 m-staff : 2021年05月09日 10:04

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