[2021年05月11日]

蔦茂り壁の時計の恐ろしや

池内友次郎(1906~91)

蔦茂りが夏の季語。青蔦、蔦青葉、蔦青し、夏蔦も同意の季語です。
青蔦といえば、それだけで古風な石の館や煉瓦館の壁に茂っている様子を思い浮かべます。一般に蔦と呼ばれるものはブドウ科の蔓性植物夏蔦を指します。長い葉柄が2つ3つに裂け、葉の面にはつやつやした光沢があり、這いながら茂る様子は夏の訪れを告げるものですね。さらに、黄緑色の小花をたくさんつけます。
この句は「恐ろしや」が効いています。青蔦が茂っている壁の古時計が何やら不気味な雰囲気をもたらしていますね。
作者いけうち・ともじろうの紹介は、2007年3月7日を参照。
(出典:辻 桃子監修「俳句の草木」、創元社、2005年刊)
・国の借金は、今年3月末で1216兆円と5年連続で過去最大を更新しました。新型コロナウイルスへの対応などで、この1年で初めて100兆円を超える増加となっています。「あとは野となれ山となれ」の自民党政権の政策に恐ろしさを覚えます。何とかしてくれと願わずにはいられません。

投稿者 m-staff : 2021年05月11日 09:23

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://yasumasa.jp/nmt/mt-tb.cgi/7699