[2021年05月12日]

芍薬やつくゑの上の紅楼夢

永井荷風(1879~1959)

芍薬(しゃくやく)が夏の季語。夷草(えびすぐさ)、貌佳草(かおよぐさ)、花の宰相なども同意の季語です。
貰い物の芍薬が2輪、机上で白い花を開いています。ボタン科の多年草。中国では、花の王の牡丹に次ぐ名花として、花の宰相と呼ばれます。紅、白、淡紅、薄紫紅など色は多様で一重咲きと八重咲があり、蕾は固く大きく丸く、開くと12センチほどの大きさになります。牡丹の妖艶さに比べて清楚な印象の花ですね。
この句の「紅楼夢(こうろうむ)」は、中国の長編小説。清の時代に作られ、一人の貴公子と12人の美女との戯れと政の盛衰を叙したもの。原名は「石頭記」、別名は「情僧録」と呼んでいます。机の上にこの本があるだけでこころがほんのり浮き立ってきますね。
作者ながい・かふうの紹介は、2005年1月8日を参照。
(出典:平井照敏編「新歳時記」、河出書房新社、1989年刊)
・大リーグでは12日現在、エンジェルスの大谷、マリナーズの菊池、ツインズの前田選手らがマウンドに立っています。結果が楽しみですね。一方、レイズの筒香選手は不振で戦力外になりました。横浜ベイスターズに帰ることをお勧めします。

投稿者 m-staff : 2021年05月12日 10:05

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