[2021年07月20日]
市振の海にやさしき黄蜀葵
加藤知世子(1909~86)
黄蜀葵(おうしょっき)が夏の季語。とろろあおいも同意の季語です。
1日だけ咲く1日花ですが、日々新しい花を開いて秋まで咲き続けます。アオイ科の1年草。原産地は中国。主に畑で栽培されますが、庭や花壇にも観賞用として植えられています。直立した茎に、淡黄色の大きな五弁花を横向きに開かせます。和名のとろろあおいは、根から出る粘液を和紙に漉くのりに用いるのでつけられました。
この句では、日本海に面した市振には、やさしく優雅な黄蜀葵が良く似合うと詠っています。
この句の「市振(いちぶり)」は、新潟県糸魚川にあり、松尾芭蕉のゆかりの地。ここで次の句を作りました。
一つ家に遊女も寝たり萩と月 芭蕉
ほのかに甘酸っぱい香りのする句ですね。
作者かとう・ちよこの紹介は、2005年7月24日を参照。
(出典:青柳志解樹編著「俳句の花 下巻」、創元社、2004年刊)
・インドで確認された変異ウイルス「デルタ株」の感染がアメリカで急拡大していることをきっかけに、世界的に一段と感染が広まり、景気の回復を鈍らせることへの懸念からダウ平均株価が大幅に下落しました。この傾向は各国に広がり、世界の金融市場はデルタ株などの変異ウイルスの感染状況に神経を尖らせています。
投稿者 m-staff : 2021年07月20日 08:59
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