[2021年08月14日]

天地に無花果ほどの賑はひあり

永田耕衣(1900~98)

無花果(いちじく)が秋の季語。白無花果、とうがき、ほろろいしなども同意の季語です。
無花果と書きますが、花が無いわけではなく、ふつう果実と呼ばれているのが花嚢で、中に無数の白い小花と肉果があって、外面ははじめ緑色、秋になって熟すと暗紫色の実となります。これを食します。茎や葉を切ると白い乳液は痔やいぼに効き、乾燥した葉を煎じて飲むと駆虫効果があります。
この句の「天地」は「あめつち」と読みます。天と地、宇宙のこと。いささか大袈裟ですが、無花果の実は、たとえようもない賑わいを天地にもたらしてくれる、と詠っています。
作者ながた・こういの紹介は、2005年2月25日を参照。
(出典:「日本大歳時記」、講談社、1981年刊)
・甲子園の高校野球は雨で3日連続の日程の延期。これで1975年に行われた第57回大会以来の日程延期となりました。停滞する前線の影響で九州北部は線状降水帯が流れ込んで記録的な大雨になっています。安全に最大の注意が必要ですね。

投稿者 m-staff : 2021年08月14日 10:01

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