[2021年09月22日]
昃りて日当りて濃き赤のまま
深見けん二(1922~2021)
赤のままが秋の季語。赤のまんま、赤まんま、犬蓼(いぬたで)なども同意の季語です。
作者はこの15日に99歳で亡くなりました。高浜虚子晩年の愛弟子。
赤のままはタデ科の1年草。どこにでも見かけますね。8月ごろから紅紫色の小粒の花を集めて花穂を作ります。小粒の花を赤飯に見たてて、昔の子供たちはままごとには欠かせない花でした。花期は8月から11月と長く、花の色は時間がたつほど鮮明で秋の深まりとともに草も紅葉します。
この句の「昃りて」は、「ひかげりて」と読みます。日陰るという意味です。ここでは、日が陰っても日が当たっても赤のままの濃い色が鮮明に見える、と詠っています。
作者ふかみ・けんじの紹介は、2005年3月31日を参照。
(出典:阿部誠文著「輝ける俳人たち・大正編」、邑書林、1996年刊)
・日本で確認されている新型コロナウイルスの変異株は、アルファ、ベータ、ガンマ、デルタ、カッパなど。WHOでは、いまにギリシア文字が足りなくなった場合は「星座の名前」を検討しているようです。
投稿者 m-staff : 2021年09月22日 09:35
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